BE TOGETHER AS ONE 絆を深め合う未来のために 第21回徳島健祥会福祉専門学校 学校祭
2016/10/29(SAT)・30(SUN)
10月最後の週末、徳島健祥会福祉専門学校 第21回学校祭が開催されました。
学生たち「BE TOGETHER AS ONE」とのメッセージを掲げ、福祉・医療への想いを未来への絆として、精一杯企画準備し、当日に臨みました。
オープニングを飾ったのは
国府中学校・小学校の皆さん
本館前広場で武田英二学校長が開会を宣言し、2日間の学校祭がスタート。29日は、国府中学校吹奏楽部の皆さんが、30日には国府小学校マーチングバンドの皆さんが、それぞれ見事なパフォーマンスでオープニングを飾ってくださいました。広場にはたこ焼きや焼きそば、唐揚げやわたがしなどのフードブースが店開きし、祭らしさを盛り上げました。
未来のIDカードでお出迎え
一日CAMPUS見学会も同時開催
専門学校本館には、国家資格を得て専門職となった学生たちの未来IDカードが掲示され、それぞれの決意を示して訪れる人を迎えました。4学科ごとのクラスイベントで学習の内容を紹介するとともに、マッサージ体験やスタンプラリーなどの様々なアトラクションで、ご高齢の方から子どもさんまでたくさんの方に楽しんでいただくことができました。
また、高校生の皆さんに向けて両日ともオープンキャンパスを開催。4学科の学びを見てもらうともに、充実した設備や環境、学校のムードを体感し、理解を深めていだたきました。
“10万人が足を止めた魔法の声”
健祥会パートナーに響き渡る
恒例のスーパーライブには、劇場版アニメーション「時をかける少女」の主題歌「ガーネット」を歌って注目を集めたシンガーソングライラー奥華子さんが登場。心に染み入るメロディと歌詞、まっすぐに澄んだ歌声の弾き語りで、ヒットソングをまじえ、数々の恋の歌を披露してくださいました。会場となった健祥会パートナーには、専門学校の学生、オープンキャンパスに参加の高校生、そして利用者様や地域の皆様がお越しくださり、“10万人が足を止めた魔法の声”に聴き入りました。
介護の魅力を伝えたい!
映画「つむぐもの」上映
恒例の文化講演会は、頑固な和紙職人・剛生と韓国からやってきた落ちこぼれ女子・ヨナの心の通い合いを通して、人と人のつながりの素晴らしさ、介護の現実と魅力を描いた映画「つむぐもの」の上映と、作品にまつわるパネルトークで構成。言葉も文化も価値観もまったく相容れなかったふたりが介護を通して深い絆を育み、かけがえのない存在になっていく過程を、介護のもつ厳しい現実とともにユーモアとペーソスを交えて描いた物語に、会場は静かなそして大きな感動に包まれました。練習にパートナーを使っていただいている加茂名中学校吹奏楽部の皆さんも揃ってきてくださっており、熱心に鑑賞してくださいました。
楽しくそして真摯に
盛り上がったトークセッション
上映後は「つむぐもの」監督の犬童一利氏、福祉の抱える課題を音楽やアートなどのエンターテインメントの力で乗り越え、あらゆる人々が積極的に社会参加できる楽しい世の中を創っていきたいとの思いを掲げて活動するNPO法人Ubdobe代表理事岡勇樹氏、同理事中浜崇之氏に、学校祭実行委員の3人を交えてのトークセッションが行われました。
「もっと近くで話そうよ」との岡氏の提案に、パネリスト6人はステージに腰掛け、井戸端会議のノリ!とてもフレンドリーないい雰囲気でセッションがすすみました。
介護には無関心で無知だったという犬童監督が、映画製作の取材のために施設で働き、様々な人と交流する中で、介護に対する価値観がまったく変わったこと、マニュアル化できない部分、つまり、人と人、心と心がつながり合うことの魅力を一人でも多くの人に伝えたい、そして、この映画が介護の魅力を社会へ届けるきっかけになればと語りました。
対人援助職として活躍する岡氏、中浜氏は、よい援助とはどれだけ親身でフランクな関係を構築できるかにかかっており、要は人間力であること、また、現実と理想との間で常に葛藤はあるが、援助者自らが全体を俯瞰しながら判断し、バランスをとっていく必要があることなどを、それぞれの経験の中からジョークも交えて楽しく語ってくれました。
実行委員の3人は、映画への共感を語るとともに、この道を選んだきっかけ、それぞれの職への想いを丁寧に言葉にしました。
パネリストから会場への投げかけに、加茂名中学の生徒さんが真摯な意見を述べてくださり、犬童監督が伝えたかったことをきちんと受け止めてくれていることに会場からは拍手がおこりました。
犬童監督は、「まだ介護に出会ってない人には今日を介護に向き合うきっかけに、現場の介護職の皆さんには初心を取り戻すきかっけにしてほしいし、今日感じたことをどんどんアウトプットして、たくさんの人とシェアしてほしい」と結びました。
最後に学校長武田英二より、「感動的な作品だった。ヨナがこれからどう生きるかが非常に楽しみだ。またトークセッションでは若い人たちの熱い想いを聞きことができて嬉しい。介護福祉の充実したよい社会をつくるために、学生の教育はもちろん、卒後教育にも力を入れて現場で頑張る専門職たちをささえていきたい。学校祭のテーマであるBE TOGETHER の心意気だ!今日ここにすばらしい時間が持てたことをゲストの皆さんに感謝申し上げる」とコメントし、学校祭のメインイベントが終了しました。
初日はときおり雨もぱらついたものの大きく崩れることなく、また2日目は秋晴れの上天気となり、賑わいのうちにすべてのプログラムを終えることができました。出演者の皆様をはじめ、国府中学校・国府小学校の皆様、ご来場・ご協力くださった地域の皆様に心よりお礼申し上げます。